オンラインでもオフラインでもない!中国の大人気スーパー盒馬鮮生
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【オンラインでもオフラインでもない!】中国の大人気スーパー「盒馬鮮生」

こんにちは、気になる!ECです。

みなさん、中国のスーパーマーケット「盒馬鮮生(フーマーシェンシェン)」をご存じですか?
盒馬鮮生は、世界中に5300万人以上の会員がいる大手オンラインマーケットの「アリババ」が経営するスーパーマーケットです。
第一店舗目が誕生したのが2016年1月なのですが、4年後の2020年4-6月の決済報告時には中国全土に245店舗が展開していると発表しています。

すごいスピードで広まっている盒馬鮮生ですが、いったい何がそこまで人々を魅了するのでしょうか。
その秘密は「オンラインでもオフラインでもない」販売形態にあります。
実店舗に商品を陳列しているスーパーマーケットということは確かなのですが、いったいどのような販売システムなのでしょうか。

今日はこの盒馬鮮生の魅力について調べてみたいと思います!

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盒馬鮮生ってどんなスーパー?

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盒馬鮮生の特徴は何と言ってもオンライン・ネットショップと、生鮮食品を扱うスーパーマーケットがシームレスに融合しているところです。
アリババが独自のインフラを駆使し、店舗から三キロ以内であればネットでの注文から最短30分での商品の配送を可能にしました。また、店舗で購入した商品を後から好きな時間に自宅まで配達してもらうことも可能です。
店舗で購入し、店舗で支払い、すぐに持ち帰りたい場合には無人のレジでセルフ会計をします。

顧客がオンラインで注文した商品をすぐに店員店舗でピックアップし、天井近くのレールを伝ってバックヤードへ回されると、専門の配達員がどんどん配達へ向かいます。

また、盒馬鮮生ではネットショッピングでは難しい「鮮度」の問題にも力を入れています。
大型店舗には鮮魚コーナーに大きないけすがあり、生きた状態の魚介類を自分で手に取って購入することができます。
また、野菜や精肉等は曜日ごとに色分けされたパッケージで販売されており、次の日に同じ商品が店頭に並ぶことはありません。

生け簀のイメージ
※画像はイメージです

日本では当たり前かもしれませんが、生食できるレベルの新鮮さの生卵を外国で購入するのは難しいといわれています。
しかし盒馬鮮生で販売する卵は「TKG(卵かけごはん)」で安心して食べられるそうです。

店舗で扱う食品の新鮮さをとことん追求することで、オンラインでの生鮮食品の購入を踏みとどまっていた層にも安心して購入してもらえるようになったのではないでしょうか。

魅力的な実店舗のスタイル

上述した、いけすで展示販売される魚介類のように、30分の配送サービスやネットショッピングの利便性だけでなく、実店舗にも行ってみたくなる魅力が満載なのが盒馬鮮生のすごいところです。

例えば先ほどのいけすから購入した魚介類はその場で調理法や味付けを数十種類の組み合わせから選び、出来立てをフードコートで味わうことができます。フードコートには食べ物の販売店舗やドリンクの販売などがあり、中国でメジャーな青島ビールをサーバーから量り売りできる店舗もあります。

他にも、子ども向けのイベントが行われたり、中国では珍しい試食が行われているなど、「店舗に行ってみたい!」と思わせる工夫が凝らされており、スーパーマーケットというよりテーマパークのようなイメージで楽しめるようになっています。

こうして実店舗での購入を楽しんだ顧客が、商品の新鮮さや魅力を知り、オンラインでも購入をするリピーターに繋がっていきます。

オンライン販売による店舗へのメリット

こうしてリピーターを増やした盒馬鮮生は、今では売上の60%がネット注文→配達の利用者です。
ネット注文の利用者を多く得ることで、売り場面積当たりの売上を通常のスーパーマーケットの約3.7倍までに増やしたそうです。

こうすることで出店コストの高い都市部へも出店が可能になり、さらなるリピーターが生まれます。

また、店舗での会計等の手間を減らすことで人件費の削減ができ、顧客にとってもレジ待ちの列に並ぶ必要がないなどのメリットが多くあります。

日本でのネットスーパー

中国ではまさに飛ぶ鳥を落とす勢いの盒馬鮮生ですが、日本のネットスーパーはどうでしょうか?すでに大手スーパーの多くがインターネット販売を開始しており、生協の宅配「トドック」などが有名ですよね。しかし実際の利用者数はそこまで多くなく、ネットスーパー部門を黒字で運営しているのはわずか一握りだといいます。

2020年10月のマイボイスコム株式会社の調査では、(ネットスーパーを)「定期的に利用している」「不定期だが利用している」「利用したことがある」人の割合はわずか20%ほどでした。

しかし、新型コロナウイルスの影響で人々がネットスーパー・生鮮食品の通信販売に興味を持っているのは確かで、ネットでの検索数の推移はコロナウイルスの話題が出始めた2020年1月ごろから右肩上がりで上昇しています。
ただ、日本のネットスーパーはあくまでも実店舗メインで、ネット販売をあらかじめ視野に入れているわけではありません。コロナ禍での需要の急増で、人員不足で配達に遅延が発生したり、在庫切れが増えたりという改善点も多数あるようです。

外出自粛によりウーバーイーツなどの食品の配達システムが急速に浸透したことからも、日本人の食料品をインターネットで購入することへの抵抗は少なくなってきたのではないかと思われる現在、今後オンラインとの融合を前提としたスーパーマーケットが誕生すれば盒馬鮮生のように新しいスーパーマーケットの形として台頭する日も近いかもしれませんね。

以上、「【オンラインでもオフラインでもない!】中国の大人気スーパー「盒馬鮮生」」でした!

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