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通信販売の歴史を探ってみよう!

通信販売の歴史

こんにちは、気になる!ECです。
今では世界中の人々が日常的に利用しているネットショップや通信販売ですが、いつ頃から利用され始めたかご存じですか?

今回はECや、インターネットが普及する前の通信販売の歴史に触れてみましょう!

ネット通販(EC)はいつ始まったの?

日本で一般家庭向けにPCが販売されたのが1995年11月。阪神淡路大震災や、地下鉄サリン事件があったこの年の暮れに日本にやってきたWindows95は瞬く間にムーブメントを巻き起こし、家電量販店には多くの人が押し寄せました。

同年に既にアメリカでは「Yahoo!」「Amazon」がサービスを開始していました。

その後を追うように、96年になると日本でもインターネットでの通信販売を開始する企業が続々と現れます。Yahoo!ジャパンは96年に設立され、今や当たり前となるキーワードでの検索が一般化しました。ちなみに、現在ではネットで検索することを「ググる」と言ったりもしますが、Googleが日本語のサービスを開始したのは2000年に入ってからのことです。

1997年に「楽天市場」がサービスを開始することで日本のネットショップの歴史が大きく動き始めます。
翌年の1998年にはアマゾンジャパン株式会社が設立しました。

ちなみに、佐川急便が一般家庭に荷物を届ける「宅配便」のサービス提供を開始したのが1998年。
ちなみにこれ以前、1976年から関東地方で大和運輸(現在のヤマト運輸)が宅配便を開始する前までは、個人が荷物を発送する際には郵便小包(現在のゆうパック)か、鉄道を利用した鉄道小荷物(チッキ)が主流でした。
大和運輸がサービスを開始した後、1978年ごろに各運送会社が同様のサービスを開始し、参入した各社が動物(黒猫、ダックスフンド、ペリカン、カンガルー、小熊など)をシンボルマークに用いたことから、これらの会社間の熾烈な競争は「動物戦争」とも呼ばれたそうです。

宅配便のシステムが完成に近づいた1998年、楽天がオークション事業を開始、翌1999年は「Yahoo!ショッピング」「Yahoo!オークション」が発足し、インターネットでのオークションがブームとなりました。

このように、Windows95が日本で発売されてからわずか5年ほどで、インターネットでの通信販売はあっという間に人々に認知されることとなりました。

通信販売の始まり

それでは、インターネット通販が普及する前はどのような手段で通信販売が行われていたのでしょうか。

日本国内の通信販売の歴史は、農学者の津田仙が1876年に『農業雑誌』(学農社雑誌局発行)という雑誌内で植物の種子を販売したのが始まりとされています。
明治時代の初めには通信販売が始まっていたなんて驚きですよね。

ちなみにこの津田仙は青山学院大学の創設にかかわった人物で、幕末には福沢諭吉などと共に通訳としてアメリカに渡ったこともあります。のちに津田塾大学創設者となる津田梅子のお父さんとしても有名な方ですね。

その後も、地方の農家が種子や苗を購入する手段として通信販売が活躍しました。中にはすでに、海外から取り寄せた植物を販売する業者もいたようです。

それではこの頃は、どうやって荷物を運送していたのでしょうか。
日本では1871年に東京・大阪間で官営の郵便事業が始まったことが日本の郵便制度の始まりとされています。
小包の配達が開始されたのは1892年のことでした。
前述の大和運輸が宅配便を開始したのがその約80年後なので、非常に長い間日本郵政が通信販売の荷物を届けていたことになります。

その後1800年代の終盤に、三越や高島屋などの百貨店も通信販売を開始しました。
ただし最初は、現在のように好きな商品を自分で選んで購入するのではなく、好みや色柄などをはがきで伝えると、店員がそれに合った商品を選んで送るというシステムだったようです。
今となっては信じられない手法ですが、それでも需要があったのは、地方でも百貨店の「美人画ポスター」が張り出されていたこの時代、百貨店での買い物は庶民の憧れだったからではないでしょうか。

大丸呉服店(1881年/明治14年)

しかしこの頃はまだまだ通信販売は一般的ではなく、ごく限られた一部の業者や富裕層のものでした。

EC以前の通信販売の歴史

日本の庶民の間で急速に通信販売が広まったのは、戦後になってからです。
ラジオ受信機製作用電子部品の雑誌広告による通信販売、大手百貨店の通信販売への参入が始まり、1960年代にはカタログ販売の大手が台頭してきました。

1970年代には「ニッセン」「セシール」「ベルメゾン」「ベルーナ」等今もなお販売を続ける婦人服が中心のファッションカタログ通紙が創刊されます。

ラジオ放送が開始したのが1925年、テレビの放送が開始されたのが1953年ですが、ラジオ・テレビショッピングが行われるようになったのお70年代からと言われています。

80年代に入ると、今でも通信杯倍の大きなターゲット層である女性の社会進出があったり、宅配サービスが充実するようになり、通信販売はより一般的なものとなりました。

ECも含め現在なじみ深い通信販売手段は主に1970年代から90年代までの間にどんどん広まっていったのです。

ネットショップが普及するまで

紙面通販、ラジオ・テレビショッピング、カタログ通販、そしてインターネット通販。2000年になるころには主な通販形態が出そろいましたが、経済産業省などの調査によると2000年の時点での通信販売市場規模は8240億円です。
2021年の予測が約13兆円とされていますので、20年間の間に約15倍まで販売規模が拡大しました。
一体どのようにしてここまで通販市場は拡大したのでしょうか。

01携帯電話・スマートフォンの普及

まず第一に、携帯電話やスマートフォンといった携帯型の通信機器の普及が挙げられます。
携帯電話でインターネットが利用できるようになったのは、1999年にドコモが「i-mode」を発表してからです。その後2007年にAppleが初代iPhoneを発表し、スマートフォンの普及率は2010年の10%から始まり、2019年には90%近くになりました。
こうして、誰でもどこでもインターネットが利用できる環境が整い、通信販売の中でもインターネット通販は急速に成長していきます。

02輸送環境の整備

90年代までに、現在みなさんが利用しているほとんどの運送会社が出そろいましたが、商品を運搬する環境が万全であったとは言い切れません。このときまだ日本の高速道路は整備の真っ最中です。長距離をトラックで快適に・安全に輸送するために大切な高速道路は、1965年に開通した時は200kmの長さでしたが、2015年にはおよそ45倍の9,000kmまで距離を伸ばし整備されました。
こうして現在のように、大量の荷物を、素早く目的地に届けることが可能となり、通信販売の満足度も向上したのではないでしょうか。

03SNSの普及

2021年現在、国内でのTwitterアクティブユーザー数は4,500万人、Instagramでは3,300万人と、多くの人がSNSを利用しています。SNSでは世界中の人々とリアルタイムで交流できるほか、さまざまな商品に関する情報も常にあふれています。
SNSを通じて世界中のネットショップから商品の情報を得ることが可能なので、いままで存在しなかった選択肢が増え、さらにユーチューバーやインフルエンサーなどの紹介などで商品を購入する若い世代も増えました。
また、生まれたときからインターネットが身近にあるデジタルネイティブ、Z世代・ミレニアル世代と言われる世代にとっては特に、インターネットで商品を購入することは当たり前のことになっています。

04新型コロナウイルスの影響

スマートフォンの普及・SNSでの情報拡散などがすでに普及しきった状態で、インターネット通販市場の伸び率も緩やかになるのではないかと思われていた矢先に世界を襲ったのが新型コロナウイルスでした。
コロナ禍での外出自粛・ロックダウン・リモートワークなどで実際の店舗での買い物が難しくなり、EC市場はさらに活性化しました。
コロナ禍で初めてネットショップを利用した人が、その便利さに気づいてリピーターになる可能性も非常に高いので、EC市場は決して頭打ちになることなくさらに成長するでしょう。

これからの通信販売

こうして一般的に浸透した通信販売は、今では国内でおよそ9割もの人が利用していると言われています。
それでは、今後のEC・通信販売はどのように展開していくのでしょうか。

01OMOによる実店舗との融合

現在のマーケティングの流行として、オンラインとオンラインの融合を目指したものが多く利用されています。店舗とインターネットどちらかに限定するのではなく、どちらも状況に合わせてシームレスに利用できるようにすることで、よりユーザーの満足度を向上させ、購買意欲を高めます。
また、5Gのような性能の高い通信技術が広く利用されるようになることで、さらにスピーディーに、リアルタイムでのインターネット利用が可能になることが予想されますので、今後の消費活動はさらに便利に、魅力的になっていくことでしょう。

02安い・便利なだけではないサスティナブルな商品

2015年9月の国連サミットで採択された「SDGs(Sustainable Development Goals=持続可能な開発目標)」はSNSなどで人々の大きな話題・関心の中心になっています。企業もSDGsに呼応したサスティナブルな取り組みを続々と発表しています。特に次世代を生きるミレニアル世代・Z世代は環境などについて義務教育でもよく学習しており、若い世代ほど環境への意識が高い方が多いと言われています。
通信販売は自分で選択できる商品のバリエーションが豊富なため、安い商品だけではなく、環境にやさしい商品や長く使用できる商品、リサイクルが可能な商品を自分で選択する人が増えていくのではないでしょうか。

いかがでしたか?日本の通信販売は明治時代から現在までどんどん成長を続けています。今後もさらに便利になるEC業界から目が離せませんね!以上「通信販売の歴史を探ってみよう!」でした。最後までお読みいただきありがとうございます。

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